くまざわえみ My story
小学生頃から、アレルギー性鼻炎で耳鼻科通い。
アトピーまではいかないけれど、ひじや膝裏がガサガサで痒かったり、扁桃腺が腫れて発熱することも多く、家族や親戚の中では「弱い子」というイメージが持たれていたようです。
3年生の時にスイミングに通いはじめてから、少しずつ風邪もひかなくなり、中学生くらいになると鼻炎や肌荒れもなくなり健康になったと思っていたのですが、中学・高校と試験勉強を夜しているときなどに、胃が痛くなることが増えていました。
高校の修学旅行前に念のためと検査したところ、胃潰瘍の初期との診断で一時的に油や刺激物などの制限がありました。
強くなったと思ったものの、疲れやすさは変わらず・・・月に1度はダウンしてしまうような弱さ。
心配した母の勧めで、養○酒を飲んでいたこともあるくらいです。
「コンビニのお弁当で美味しいのは○○だよね〜」なんて話していたくらい、忙しさを理由に外食やお弁当・お惣菜にプラスして栄養ドリンクに頼りながら、どうにか乗り切る毎日でした。
そんな様子を知った母親からは「よく離婚されないね〜」と呆れられていたくらいです。
仕事が面白くなってきた30代前後から昼も夜もないような生活を続けて数年。
(住宅リフォーム会社で企画や販促を担当した後、広告制作会社に転職。営業兼なんでも屋さんでした)
疲れやすいのは、仕事の忙しさと体質のせいと思っていましたが、カラダを壊したことをキッカケに退職。
自分探しと称した習い事ジプシーがはじまります。(料理や、紅茶、お花、写真など・・・あれこれ楽しかったです)
こどもを産むことが出来るリミットが迫っていることに気づきます。
不妊症の可能性も考えつつレディースクリニックを受診した際に、以前から気になっていた「遅延型アレルギー」の検査を受けたことで、不調の原因がわかりました。
卵やバナナなど反応の高かった食材を除去すると、今まで頻繁に悩まされていた頭痛や倦怠感などが一切なくなったことに驚きます。
自己流でマクロビを取り入れたり、”まごはやさしい”の食事作りをはじめたところ、結婚8年目で自然妊娠。
ギリギリ40歳前の高齢出産でも元気な妊婦生活を送ることができました。
■息子が生まれた日のこと
母に泊まり込みで来てもらっていた安心感もあり、ゆっくり過ごすことが出来ましたが、2ヶ月目からいろいろ狂いはじめます。
抱っこしていないと昼寝もしない。泣いたら最後、抱っこするまでとにかく泣き止まない。
黄昏泣きも半端なく、まだ首も座らないのでおんぶするわけにもいかず・・・
一日中ソファで抱っこしたまま、途方に暮れて夫の帰りを待っていました。
(この頃、一番欲しかったのはお掃除ロボットです)
当然夜ごはんは夫が帰宅後に仕度するのですが、元々得意ではなかった料理。
献立を決めるのも調理するのも時間がかかり、面倒なもの、出来ればやりたくないものと思うようになっていました。
周りの赤ちゃんはママの横でスヤスヤ寝ているか、ご機嫌に過ごしているのに息子だけはなぜか大泣き。
抱っこしたりおっぱいをあげたりで、ヨガどころではありませんでした。
ヨガ後のランチも、他のママはゆっくり食事。
私1人大泣きの息子を外に連れ出し、やっと寝てくれたところで、冷めたごはんをいただくというような繰り返しに「なんでこんなに違うの?」とモヤモヤ。
行き帰りのバスもとにかく大泣きで、途中下車したことも。
赤ちゃんがスヤスヤ眠る秘訣のような本を読んだり、この頃から、検索の日々がはじまります。
息子と一日中一緒にいる毎日に限界を感じていたため、離れられる時間があるということに安堵する一方、なんだか後ろめたさも感じていました。
お気に入りのパジャマを脱ぎたくなくて朝からバトル。
遅刻ギリギリで、パジャマのまま連れていったり、登園前に布オムツに変えようと紙オムツの脇を破ったら「このままがいいの~!」と大騒ぎ。
紙オムツにガムテープを貼って登園したこともありました。
帰宅後も、どういうわけか家で過ごすことを嫌がるので、ベビーカーで散歩したり、買い物したり・・・
一緒にいることが苦痛に感じられるくらいの癇癪を起したりが日常でした。
夜は夜で、とにかく寝ないのでベビーカーや抱っこで外を散歩したり、夫の運転で30分以上ドライブしたり・・・
夜中や明け方に起きてしまい、その後眠れなくなることも多かったので、そんな毎日に疲れきっていました。
「なんでこんなに手がかかるんだろう?」
保育園の連絡ノートには、息子の困りごとや悩みばかり書いていたように思います。
パジャマで登園したり、生活面のことでお叱りを受けるのかとドキドキしていたら
息子の特性についてのお話しでした。
私の育て方がいけないのかもと、悩んで悩んで検索ばかりしていましたから
あれこれ当てはまる息子のこだわりや特性に、もしかしたらと・・・と感じてはいたのですが、先生から改めて息子の難しさについてお話しされたことで「理由があったんだ」と、なんだかホッとしたのを覚えています。
その後、2歳児クラスになっても困りごとは減らずエスカレートするばかり。
療育センターでの相談から半年待って、やっと児童精神科の診察と検査を受けられました。
診断結果は自閉症スペクトラムと軽度のADHD。
睡眠障害の疑いもあったため、癇癪を抑える漢方薬と眠りやすくするサプリメントが処方されました。
これで寝てくれるなら・・・と藁にもすがる思いで飲ませても全く寝ない息子。
またまたドライブや散歩しての寝かしつけが続きます。
私自身も、断乳後のホルモンバランスの乱れなどから体調を崩すことが多く「産後・不調」などで検索して、月に1万円以上もする漢方薬を飲んだりしていました。
そして、その頃出会った食事法(玄米とお味噌汁を中心にしたごはん)に変えてから息子の落ち着きが見られ、朝までぐっすり眠れる日が増えてきたことに気づきます。
周りからは「成長」と言われていましたが、私自身はこれは自然な成長ではなく、食事を変えたことがキッカケだと嬉しく思っていました。
息子が変わった!と喜んでいた食事法でしたが、身体に良いとわかっていても動物性をとらない夕食のテーブルは、なんだか味気なくて主人の表情も冴えませんでした。
毎日の献立にも限界を感じていたころ、重ね煮教室の体験レッスンに出掛けました。
2017年夏のことです。
体験レッスンでのあっという間の調理に度肝を抜かれ、しみじみ美味しい味の虜になり、10月から半年間の養生科受講を決めます。
「まずは毎日1品から」との先生のアドバイスに「出来るかなぁ」と不安に思いつつも、半年後には1品どころか、ほぼ毎日重ね煮のメニューが並ぶようになりました。
重ね煮アカデミーのFacebookグループ内で【本当に毎日重ね煮なのか?】とお題をつけて、夜ごはんをほぼ毎日投稿するくらい、重ね煮で料理することが当たり前になっていました。
旅行から帰った時に、自分で作ったごはんが食べたくなるなんて・・・不思議なものです。
数ある健康情報や食の流行にも振り回されなくなり、風邪も引きにくくなって、今までで一番元気に動けるようになりました。
前日から何を作ろう?と負担に感じていた息子の園外保育用のお弁当づくりも、気楽に出来るようになったのは嬉しい変化です。
料理のレシピや作り方を教わるだけではない根本の「食」について学んできたことで、毎日が大きく変わりました。
思い返せば「毎日の食事作りを何とかしたい」「レシピを増やしたい」という思いから参加した体験レッスンで、いちばん心に響いたのは「重ね煮でまるい子に育つ、子育てがラクになる」という先生の言葉でした。
癇癪の多かった息子、一緒にいるのが苦痛とさえ感じていた息子が、今とても安定しています。
悩みがなくなったわけではないけれど「ママのつくってくれるごはんがいちばんおいしい」と話してくれる息子の様子を見ていると、食事で息子の土台を支えられているという不思議な自信がわいてきます。
発達特性のある子供のいるママ達は、沢山の悩みや迷いを抱えながら、忙しい毎日を送っていますよね。
そんな毎日が少しでもラクに、おうちごはんが楽しい時間になるように・・・
いっぱい悩んできた私だからこそ、重ね煮を通してお伝え出来ることがあります。